藤井四段が最初に獲得する可能性が高いタイトルは?

藤井四段が最初に獲得する可能性が高いタイトルは?

藤井四段が最初に獲得する可能性が高いタイトルは?

将棋タイトル戦

 

将棋には竜王、名人など全部で8つのタイトルがあります。
この中で藤井四段最初に獲得する可能性が高いタイトルを調べてみました。

 

最新情報:藤井四段タイトル獲得への道(随時更新)

王将戦予選で敗退(8月7日UP)

8月4日に行われた王将戦一次予選で菅井竜也七段に敗れました。
公式戦では3敗目(34勝)。

 

予選で敗者復活はないので王将位挑戦は次年度以降に持ち越し。
これにより現時点で最もタイトル獲得に近いのは棋王戦となりました。

 

 

 

以下は記事を書いた2017年7月27日での状況です。

 

2018年1〜3月に王将、棋王、叡王に挑戦の可能性あり

将棋のタイトル戦は年に1回で、タイトル戦が行われる時期は棋戦により異なります。
例えば、2017年7月には王位戦の第1局と第2局が行われました。

 

王位戦は七番勝負で、現時点で挑戦者の菅井竜也七段が羽生善治王位に対し2勝0敗。
8、9月に行われる第3局以降で勝者(新王位)が決まります。

 

藤井四段は次期王位戦の予選を勝ち進んで挑戦者となれば来年7月王位戦に登場することとなります。これよりも先に藤井四段がタイトル戦に登場する可能性があるのは下記。

 

藤井四段が獲得する可能性のあるタイトル(早い順)
タイトル 開始時期 現在の状況 今後の予定
王将 2018年1月 一次予選中 二次予選→挑戦者決定リーグ
棋王 2018年2月 挑戦者決定トーナメント進出 挑戦者決定トーナメント
叡王 2018年3月 段位別予選中 本戦トーナメント→決勝七番勝負
棋聖 2018年6月 一次予選中 二次予選→決勝トーナメント

 

通常のタイトル戦はタイトル保持者と挑戦者が戦いますが、叡王戦は今期からタイトルとなったため、本戦トーナメントで決勝に進んだ2人で七番勝負が行われ、勝者が叡王となります。
(叡王戦も来季からは挑戦者が叡王に挑戦することになります。)

 

藤井四段は王将戦一次予選突破まであと1勝
ただし、一次予選の最後の対局相手は羽生王位に挑戦中の菅井竜也七段です。

 

強敵であることは間違いないので注目の一戦となりそうです。

 

2018年後半以降に藤井四段が獲得する可能性のあるタイトル(早い順)
タイトル 開始時期 挑戦者決定まで
王位 2018年7月 予選トーナメント→挑戦者決定リーグ戦
王座 2018年8月 一次予選→二次予選→挑戦者決定トーナメント
竜王 2018年10月 組別トーナメント→決勝トーナメント

 

ちなみに、今期の竜王戦(第30期)の決勝トーナメントでの対局が公式戦初黒星(連勝ストップ)となった佐々木勇気五段(当時)戦です。

 

藤井四段が名人に挑戦するのは最速でも2022年

将棋の8大タイトルのうち7つは藤井四段が来年にでも挑戦する(獲得する)チャンスがありますが「名人」だけは別です。

 

名人の挑戦者になるにはプロになってから最短でも5年かかるからです。
これは名人戦の予選(順位戦と呼ばれます)の仕組みによるものです。

 

名人戦の予選は上からA級、B級1組、B級2組、C級1組、C級2組の5つに分かれています。プロになった棋士が最初に所属するのはC級2組。藤井四段もここに所属しています。

 

名人戦の予選は各組ともリーグ戦形式で1年かけて行われます。
A級で優勝した棋士が名人戦の挑戦者となります。

 

B級1組以下は各組上位数名が上のクラスに昇級することになります。
C級2組で1年間戦って成績上位ならC級1組に上がれるというわけです。

 

B級1組以下では仮に全勝しても、名人に挑戦することはできません。
名人戦の挑戦者となるのはA級で優勝しなければならないからです。

 

このためC級2組の藤井四段が名人の挑戦者になるには、C級2組→C級1組→B級2組→B級1組→A級と毎年昇級して、なおかつA級で優勝しなければならないのです。

 

2017年にC級2組にいる藤井四段がA級で優勝して名人に挑戦するのは最速でも2022年4月(名人戦は4月に開始)です。東京オリンピックの2年後とかなり先の話。

 

名人はそれだけ「重み」のあるタイトルというわけです。