藤井二冠、千駄ヶ谷の受け師の自陣/敵陣着手率は?

2020年王位戦を自陣/敵陣着手率で振り返る

藤井七段(棋聖)が二冠となった2020年王位戦七番勝負を自陣/敵陣着手率で分析してみました。

 

対局相手は千駄ヶ谷の受け師こと木村一基王位。
攻める藤井受ける木村となったのでしょうか?

分析内容…指し手を自陣(自分側から3段目まで)、敵陣(相手側から3段目まで)、中段(自陣でも敵陣でもない4〜6段目)の3つに分けて対局ごとにまとめました。

 

攻めても受けても勝った藤井七段

藤井七段が挑戦者らしく攻めて勝つ(第1局)

自陣敵陣着手率

(グラフの中の数値は指し手の数)

 

先手番となった藤井七段が自らの十八番戦法(角換わり)から積極的に攻め込んでいったのが第1局です。藤井七段自陣の指し手よりも敵陣の指し手が上回っています。

 

王位戦七段勝負の今シリーズで敵陣の指し手が自陣の指し手を上回ったのは、この第1局の藤井七段のみ。いかに積極的だったかがわかります。

 

先手番の木村王位が攻めるも藤井七段の勝ち(第2局)

自陣敵陣着手率

(グラフの中の数値は指し手の数)

 

2局目は1局目と逆の展開。先手番となった木村王位が自らのエース戦法(相掛かり)で攻め込みました。敵陣着手率は藤井七段を上回っています。

 

ただ、結果は藤井七段の勝ち。
木村王位の攻めを受け止めて勝利につなげました。

 

自陣3:中段5:敵陣2とバランスよく指した藤井棋聖(第3局)

自陣敵陣着手率

(グラフの中の数値は指し手の数)

 

藤井棋聖(この対局前に棋聖位を獲得)のグラフのバランスが一番よく見えるのが第3局。
割合にすると自陣29.3%、中段49.3%、敵陣21.3%でした。

 

ただ、内容的に藤井棋聖が最も苦戦したのがこの第3局です。
バランスよく指せばいいというものでもないんですね。

 

後手番でも敵陣着手で先手を上回った藤井棋聖(第4局)

自陣敵陣着手率

(グラフの中の数値は指し手の数)

 

第1局から第3局までは先手番のほうが敵陣着手数が多いのですが、この第4局だけは後手番のほうが敵陣着手数が先手番より多くなっています。

 

封じ手の△8七同飛成に象徴されるように藤井棋聖が思い切って踏み込んで攻めた一局でした。

 

 

 

自陣/敵陣着手率のグラフをはじめてつくってみました。

 

第1局では、敵陣着手数>自陣着数手で攻め込んだ藤井七段。
第4局では、後手敵陣着手数>先手敵陣着手数で攻め込んだ藤井棋聖。

 

棋譜だけでは見えていなかった面が見えてきました。
また、別の棋戦でも分析してみます。

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