後手番の羽生善治棋聖が四間飛車を採用したことで話題となった2017年棋聖戦第3局を振り返ってみます。
2017年の棋聖戦は第一局、第二局とも羽生棋聖が勝利。
タイトル戦初登場となった挑戦者の斎藤七段にとっては早くもカド番となった一戦です。
対局は2017年7月1日(土)に静岡県沼津市で行われました。
第1局、第2局とも相居飛車でしたが、本局は先手番の斎藤七段から▲7六歩△3四歩▲2六歩△3四歩と進んで振り飛車模様に。8手目に羽生棋聖が△4二飛と回り四間飛車に。
この後、羽生棋聖の藤井システムに対し、先手は穴熊に組むことに成功。
最近はあまり見ない戦いになりました。
先手の斎藤七段は39手目に▲8八銀と穴熊に組んだ直後に▲3五歩と仕掛けます。
以下、△3五同歩▲2四歩△同歩▲6五歩と開戦。
角交換から▲2四飛と走りました。
以降、お互いに龍、馬を作って寄せ合いになります。
後手の攻めが続く中で△6七桂不成(78手目)に対し、手抜いて▲7三金としてからは斎藤七段のペースに。終盤に羽生棋聖が先手玉を穴熊から引きずり出すも反撃届かず投了。
終局は18時41分。
消費時間は、斎藤七段3時間55分、△羽生棋聖3時間38分でした。
斎藤七段はタイトル戦での初勝利となりました。
通算では1勝2敗。第4局もカド番が続きます。