


「仕事ばかりしていたら、気づけば50代。これといった趣味がない……」
もし、そう感じているなら、それは決して恥ずかしいことではありません。むしろ、これから始まる「人生の後半戦(セカンドライフ)」を、真っ白な状態で自由に描ける絶好のチャンスです。
50代からの趣味探しは、20代や30代の頃とは選び方の基準が変わります。定年後も豊かに暮らすために押さえておきたい、「大人の趣味選び・3つの条件」をご紹介します。
50代になると、どうしても頭をよぎるのが「老後の資金」のこと。ゴルフや旅行、車といった趣味は素晴らしいですが、定年後に収入が変化した際、継続するのが経済的な負担になることもあります。
これからの趣味に求められるのは、「初期投資が少なく、ランニングコストがかからない」こと。
そして、体力や環境が変わっても「一生続けられる」ことです。
お金をかけずに時間を忘れて没頭できる趣味を持つことは、精神的な豊かさだけでなく、家計の防衛策としても最強の武器になります。
50代は、仕事の責任、親の介護、子供の独立など、環境が激しく変化する時期でもあります。
「毎週〇曜日に必ず集まる」といった束縛の強い趣味は、忙しい50代にはストレスになりかねません。
この両方を満たせる趣味が理想です。基本は一人で完結でき、気が向いた時にはオンラインやリアルで同好の士と繋がれる。そんな「程よい距離感」を持てる趣味こそが、長く続く秘訣です。
「最近、人の名前が出てこない」「判断力が鈍った気がする」
そんな不安を感じ始めるのも50代の特徴です。体力の衰えは避けられませんが、「脳」は使えば使うほど、何歳からでもネットワークを強化できると言われています。
単なる暇つぶしではなく、「思考し、判断し、決断する」というプロセスを伴う趣味は、脳への最高のエクササイズになります。体を激しく動かすスポーツが厳しくなってきても、頭脳を使った「知的スポーツ」であれば、若い頃以上のパフォーマンスを発揮することも夢ではありません。
「将棋なんてむずかしそうだし、今から覚えるのは……」
そう思うかもしれません。しかし、実は将棋ほど50代からのスタートに適した趣味はないのです。
体力勝負のスポーツとはちがい、将棋は「経験」と「知恵」がモノを言う世界。まさに、人生の酸いも甘いも噛み分けた50代だからこそ味わえる、奥深い魅力があります。
将棋は、盤上の駒たちを指揮して戦う「知的な戦争」です。若さゆえの瞬発力や勢いも武器になりますが、将棋で本当に重要なのは「大局観(全体を見る目)」や「辛抱強さ」です。
仕事や家庭で培ってきた「我慢強さ」や「先を読む力」。
これらは、若者にはない50代ならではの強力な武器になります。
現実世界では思い通りにならないことがあっても、81マスの盤上ではあなたが全権を握る指揮官です。誰にも邪魔されない「もう一つの人生」を、盤上で自由に描くことができます。
「最近、物忘れが増えた気がする」という方にとって、将棋は最強のアンチエイジングです。
指し手を読む行為は、脳の前頭葉をフル回転させます。「次の一手」を考える心地よい疲れは、テレビをぼんやり眺めているだけでは得られない刺激です。
プロ棋士の中には、80代まで現役で活躍された方もいます。
体力は年々落ちていきますが、「読みの力(脳力)」は、トレーニング次第で何歳からでも伸ばすことができます。
50代はまだまだ折り返し地点。
「知力の勝負」において、あなたはこれからが全盛期です。
50代になると、仕事でもベテランになり、若い頃のような「劇的な成長」を感じる機会が減っていませんか?
毎日が同じことの繰り返し……そんなマンネリ感を打破してくれるのが将棋です。
このように、将棋には「目に見える成長」があります。「昨日の自分より、今日の自分が強い」。このシンプルな喜びが、退屈だった日常にハリを与えてくれます。
「自分で指すのはハードルが高い」という方は、まずはプロの対局を観戦する「観る将(みるしょう)」から入るのも立派な趣味です。藤井聡太竜王・名人の活躍もあり、現在は将棋中継が非常に充実しています。
これらも立派な将棋の楽しみ方です。知らない世界を知ることは、まさに冒険。新しい知識が増え、話題のニュースも深く理解できるようになり、会話の引き出しも広がります。
「定年後、会社以外の話し相手がいなくなるのが怖い」という不安も、将棋が解決してくれます。
将棋は「共通言語」です。
盤を挟めば、相手が小学生でも、同世代でも、あるいは海外の方でも、言葉の壁を超えて会話が成立します。
お孫さんと将棋で遊ぶのも良いですし、ネット将棋で顔の見えない誰かと一局指すのも良いでしょう。
近所の将棋道場に足を運べば、そこは大人の社交場です。
「将棋が好き」というただ一点で繋がれる仲間がいることは、50代以降の人生において、何にも代えがたい財産になります。
「将棋を始めたいけれど、ルールが難しそうで……」
そう二の足を踏んでいる方も多いのではないでしょうか?
実は、「駒の動かし方」さえ覚えれば、すぐにゲームとして成立するのが将棋の良さです。
昔のように、分厚い定跡書を暗記する必要はありません。
現代には、50代の初心者でも挫折せずに楽しめる、便利なツールがたくさんあります。
まずは、手元のスマートフォンで「将棋アプリ」をダウンロードしてみましょう。
多くのアプリは無料で利用でき、初心者向けの「入門モード」や「AI(コンピュータ)対戦」が充実しています。
| いきなり人と対戦しなくてOK | 最初は弱いAI相手に練習できるので、負けて恥をかく心配もありません。 |
|---|---|
| 隙間時間で楽しめる | 通勤電車や待ち時間など、ちょっとした空き時間にパズル感覚で楽しめます。 |
「百習は一見に如かず」。
まずはゲーム感覚で、駒を動かす楽しさを体験してみてください。
「スマホの画面は小さくて疲れる」「体系的にしっかり学びたい」
そんな勉強熱心な50代の方には、やはり「将棋の入門書」がおすすめです。
最近の入門書は、難しい専門用語を使わず、図解や漫画で直感的に理解できるものが増えています。
特に「大人向け」に書かれた書籍は、丸暗記ではなく「なぜそう動かすのか?」という理屈(ロジック)を丁寧に解説しているため、人生経験豊富な50代の方こそ、スッと頭に入ってくるはずです。
本棚に将棋の本が一冊あるだけで、「新しい趣味を始めた」という実感が湧き、モチベーションも高まります。
| 50歳からの将棋入門 | おとなの将棋入門 | クイズで紹介将棋の魅力 |
|---|---|---|
![]() |
![]() |
![]() |
| 50歳から将棋をはじめるメリット、将棋の楽しみ方を紹介。 | 実践編。将棋を始めた人に最初にオススメする戦法入門。 | 気軽に将棋界について知れる読み物。 |
アプリや本でルールを覚えたら、勇気を出して近所の「将棋道場」や「公民館の将棋サークル」を覗いてみるのも一つの手です。
「強い人ばかりで怖い」というイメージがあるかもしれませんが、実際は「将棋好き」という共通点だけで歓迎してくれる温かい場所がほとんどです。定年退職後のシニア世代も多く、将棋を通じて同年代の友人ができる、まさに「大人の社交場」。
ここでの出会いが、あなたの50代・60代をより豊かで賑やかなものにしてくれるでしょう。
「50代で趣味がない」と悩んでいた時間がもったいないくらい、将棋の世界は奥深く、そして刺激に満ちています。
これほどコストパフォーマンスが良く、リターンの大きい趣味は他になかなかありません。
今日が、あなたの残りの人生で一番若い日です。
「50の手習い」に早すぎることも、遅すぎることもありません。
さあ、まずは無料アプリを一つ入れるところから、あるいは入門書を手に取るところから、新しい「将棋のある人生」を始めてみませんか?