将棋を覚えたい人向けに指すために必要な最低限のルールを解説しています。
将棋を覚えるにはソフトを使ってコンピュータと対局してみるのが手っ取り早い方法です。
将棋ソフトは、その駒が動かせる場所を教えてくれるので、わざわざ覚える必要なし。
覚えられない人でも、やっているうちに自然と覚えてしまいます。
といっても、将棋がどういうゲームか知らないと始めようがありませんよね。
そこで、最低限のルールだけ抜粋しました。
将棋は一手でも先に相手の王将を取ったほうが勝ちです。
先に指している先手が王将を取った次の手で、後手が先手の王将を取れば、お互いに相手の王将を取るまでにかけた手数は同じですが、この場合でも先手の勝ちです。なので、先手が有利なんですね。
将棋はパスができません。自分の番になったら必ず何か指さなければなりません。
プロの将棋だと、このルールをめぐる駆け引きがあります。
パスができないので、ベストな陣形を組み上げても、自分の手番になったら何か指さなければならないのです。
攻撃できればイイのですが、相手もベストな布陣で待ち構えていると攻めることもできません。
なのにパスもできない。結果、ベストな布陣を崩す一手を指さなければならないのです。
ベストな布陣が崩れたのを待って相手は仕掛けることができます。
お互いにベストな布陣に組みあうと、そこからの次の一手がむずかしいんですね。
将棋には引き分けのルールがあります。それが千日手と呼ばれるものです。
千日、指し手も決着がつかないからところから名付けられたものですが、「千日、指し手も…」は盛ってます。
千日手のルールは、同じ盤面が4回現れたら千日手とするというものです。
ここでいう盤面とは双方の持ち駒も含めてです。
そんなことが起こりえるのかというと、あります。
ルール(2)で説明したベストな布陣からでも、何か指さなければならないという状況。
この状況で玉や飛車を1マスだけヨコに動かすという手があります。
ベストな布陣は崩れますが、そんなにマイナスも大きくないという手です。
手番が渡された相手はどうするか。
そんなに相手陣が乱れているわけでもないので、こちらも玉や飛車を1マスだけヨコに動かす。
最初に1マスだけヨコに動かした方の手番になったら、ヨコに動かしたのをもとに戻す。
これで再びベストな陣形に。
手番になった反対側もヨコに動かしたのをもとに戻す。
お互いに玉や飛車を左右に動かしてるだけという状況になります。
こうなると千日手。ほかのパターンで千日手になるケースもありますが、お互いにベストな手を指した結果が、同じ盤面になるということがあり得るのです。
ちなみに、千日手となると引き分けで指し直し。
ただし、先手と後手を入れ替えての指し直しです。
ルール(1)で説明したように将棋は先手が有利です。
なので、後手としては千日手は歓迎です(次は有利な先手で指せるから)。
このため千日手狙いで指すというのも後手の戦略のひとつです。
「取った駒を使える」のが将棋を面白くしてます。チェスやシャンチー(中国将棋)など将棋に似たゲームは他にもあるのですが、取った駒を使えるというのは将棋ならではのルールです。
さっきまでの敵(の駒)が、味方になるんですね。
このため将棋の駒には敵味方を区別する色分けがされてないというわけです。
飛車は竜、角行は馬のように、相手陣に入ると駒は(別の駒に)「成る」ことができます。
「成る」と動かせる場所が変わるのですが、これは駒の動かし方と同じでやりながら覚えていけばOKです。
このあたりは将棋ソフトが教えてくれるので、最初から覚える必要はありません。
とりあえず将棋を始めるには知らなくても大丈夫なルールを補足で説明しておきます。
【二歩】同じ筋(同じタテのマス)に、味方の歩を2つ以上置いてはいけない。
【打ち歩詰め】最後に歩を打って相手玉を詰ますのは禁止。
盤上にある歩をついて詰ます「突き歩詰め」はOK。
これだけ頭に入っていればスグに将棋を始められます。
将棋を始めたいけどルールを覚えられない…とあきらめてしまうのはもったいないです。
ソフトのインストールとか面倒なことをしなくてもブラウザ上で対局ができるものもあるので、早速始めてみて下さい。