将棋の駒の読み方一覧 〜さぁ、将棋をはじめよう〜

将棋の駒の読み方一覧 〜さぁ、将棋をはじめよう〜

8種類の駒の読み方

将棋には全部で8種類の駒があり、読み方を一覧にするとこうなります。

 

表記 読み方 備考
王将、玉将 ぎょく 将棋には王と玉があり、格上のほうが王を使用します。
飛車 ひしゃ、ひ 「飛車」の「車」を省略して、「ひ」とだけ読まれることもあります。
角行 かく 「かくぎょう」と読まれることは滅多にありません。
金将 きん 「きんしょう」は堅い読み方。一般的には「きん」です。
銀将 ぎん 金と同様に「ぎんしょう」ではなく「ぎん」が一般的です。
桂馬 けいま、けい 「けいま」「けい」どちらも使われます。
香車 きょうしゃ、きょう 桂馬と同様に「きょうしゃ」「きょう」どちらも使われます。
歩兵 「ふひょう」と読まれることはほぼありません。
龍(竜) りゅう (飛車が成った駒)
うま (角が成った駒)
成銀 なりぎん (銀が成った駒)
成桂 なりけい (桂馬が成った駒)「なりけいま」とは読まれません。
成香 なりきょう (香車が成った駒)「なりきょうしゃ」とは読まれません。
と、ときん (歩が成った駒)金の動きをすることから「ときん」とも読まれます。

歩の裏側の表記は、正確には「と」ではなく、「金」または「今」という字を崩したものとされています。

駒には「成銀」、「成桂」、「成香」とは表記されていませんが、「なりぎん」「なりけい」「なりきょう」と読みます。

 

将棋の駒の読み方(補足)

王将と玉将

将棋には「テン」のない「王」と「テン」のある「玉」があります。ただし、駒の表記は王将となっていても、解説では先手玉(せんてぎょく)、後手玉(ごてぎょく)、相手玉(あいてぎょく)のように「ぎょく」と言います。王将を使っていても、相手王(あいておう)というような言い方はしません。

生角(なまかく)

角が成っていない(馬になっていない)ことを、生角(なまかく)ということがあります。このように「生(なま)」がつくのは「角」だけで、生飛車(なまひしゃ)、生銀(なまぎん)のような言い方はありません。

濁る飛車と濁らない角

四間飛車(しけんびしゃ)、向かい飛車(むかいびしゃ)のように前に言葉がつくと、飛車(ひしゃ)は飛車(びしゃ)濁りますが、筋違い角(すじちがいかく)、三手角(さんてかく)のように角(かく)は前に言葉がついても濁りません。【注】四間飛車、向かい飛車、筋違い角、三手角はいずれも戦法の名前です。

 

昔の将棋の駒の読み方

いま行われている将棋は本将棋とよばれるもので、9×9マスの盤上に8種類の駒が並ぶものですが、この本将棋以外にもかつては大将棋中将棋などと呼ばれるものがありました。

 

こうしたかつての将棋にあった現在では使われていない駒の読み方を紹介します。

 

表記 読み方 省略形 備考
酔象 すいぞう 真後ろ以外1マス進める。成ると太子に変わる
太子 たいし 「王将」と同じ動き。王将の代わりになる
銅将 どうしょう 前横は銀と同じ、後ろは金と同じ
猛豹 もうひょう 縦と斜めに1マス(横だけ動けない)
反車 へんしゃ 飛車の縦だけ
盲虎 もうこ 前以外の方向に1マス
仲人 ちゅうにん 縦に1マスだけ
鳳凰 ほうおう 縦横に1マス。斜めは2マス先だけ(飛び越えられる)
麒麟 きりん 斜めに1マス。縦横は2マス先だけ(飛び越えられる)
横行 おうぎょう 横は飛車と同じ。縦は1マスだけ
竪行 しゅぎょう 縦は飛車と同じ。横は1マスだけ
龍馬 りゅうま、りゅうめ 本将棋の馬と同じ
龍王 りゅうおう 本将棋の龍と同じ
奔王 ほんおう、ほんのう 龍+馬の動き(縦横斜めに何マスでも)

獅子

しし 王将の動き2回分

鉄将

てつしょう 前方向に1マス(後ろに行けない銀)

石将

せきしょう 斜め前に1マス

悪狼

あくろう 前方向か横方向に1マス(後ろに行けない金)

嗔猪

しんちょ 前後か真横に1マス(斜め前に行けない金)

猫刄

みょうじん、ねこまた 斜めに1マス

猛牛

もうぎゅう 前後か真横に2マス

飛龍

ひりゅう 斜めに2マス

「もうこ」と聞くと「猛虎」「蒙古」を想像しますが、将棋の駒だと「盲虎」です。