藤井聡太八冠の年収をプロ野球選手と比べると誰と同じぐらい?

藤井聡太八冠の年収、プロ野球選手だと…

藤井聡太八冠の年収(2022年対局料・獲得賞金)は約1.2億円

棋士の主な収入である獲得賞金・対局料は年間ランキングが毎年発表されています。
2022年の1位は、藤井聡太八冠で獲得賞金・対局料の合計は1億2,205万円。

 

ここにはCM出演料などは含まれないので、これが年収というわけではないのですが、庶民から見れば高額であることは間違いありませんよね。ただ、ほかの競技などと比べるとどうなのでしょうか?調べてみました。

 

竜王戦の4,400万円が最高賞金

タイトル戦の中で最も優勝賞金が高額なのは竜王戦で4,400万円となっています。

 

プロ野球の山本由伸投手は年俸6億5000万円(推定)

高収入のスポーツ選手として馴染があるのはプロ野球選手ですね(契約更改もニュースになりますし)。
プロ野球の年俸(2023年)1位はオリックスの山本由伸投手で6億5000万円(以下すべて推定)。

 

大リーグと比べちゃうと少ないのでしょうが、日本のプロ野球でも、ここまでもらえる時代になりました。

 

牧(DeNA)、西川(広島)、島内(楽天)が藤井聡太と同じ

藤井聡太八冠の約1億2000万円という金額は、プロ野球選手の年俸だと牧秀悟三嶋一輝桑原将志(DeNA)、西川龍馬(広島)、福田秀平(ロッテ)、島内宏明(楽天)と同じです(いずれも推定年俸1億2000万円)。

 

けっこう、渋い選手が来ましたね。
プロ野球を見ている人なら知っていますが、野球を見ない人はピンと来ないかもしれません。

 

ちなみに、ヤクルトの村上宗隆選手(23歳)は6億円です。

 

プロ野球選手のほうが現役期間が短いので、一年単位で比べるとこうなるんですね。藤井聡太八冠は、あと20年以上(30年以上?もっと?)は余裕で稼げるでしょうが、プロ野球選手だとそうはいきません。その差でしょうね。

 

スポーツ選手でも、比較的現役期間が長い競馬の騎手でくらべてみました。

 

JRAの川田将雅騎手は年収1億5,785万円(2022年推計)

JRA(日本中央競馬会)の騎手の年収も計算してみました。騎手は獲得賞金の5%が取り分となるので、2022年の獲得賞金で計算するとトップは川田将雅騎手で1億5,785万円。藤井八冠より多いですね。

 

藤井聡太八冠の年収に近いのは横山武史(24歳)騎手の1億1,700万円で、この金額は騎手の中では3位になります。
若いうちから長い期間、稼げるという点で騎手と棋士は共通してますね。

 

 

ただ、最初にも記載しましたが藤井聡太八冠の1億2,205万円という数字は獲得賞金・対局料のみの金額です。
CM出演料などは含まれていないので、実際の年収はもっと高額なのは言うまでもありません。


参考)過去10年の棋士の年収ランキング

過去10年の棋士の年収(対局料・獲得賞金)ランキングはこうなっています。この中で年収1億円を超えたのは、藤井聡太(2022)、豊島将之(2020)、羽生善治’(2015,2014)、渡辺明(2013)です。

順位 2022年 2021年 2020年 2019年 2018年
1 藤井聡太 渡辺明 豊島将之 豊島将之 羽生善治
2 渡辺明 豊島将之 渡辺明 広瀬章人 佐藤天彦
3 豊島将之 藤井聡太 永瀬拓矢 渡辺明 渡辺明
4 永瀬拓矢 永瀬拓矢 藤井聡太 永瀬拓矢 豊島将之
5 斎藤慎太郎 羽生善治 広瀬章人 羽生善治 広瀬章人
6 広瀬章人 斎藤慎太郎 羽生善治 佐藤天彦 高見泰地
7 菅井竜也 木村一基 久保利明 木村一基 久保利明
8 佐藤天彦 糸谷哲郎 木村一基 久保利明 斎藤慎太郎
9 山崎隆之 稲葉陽 丸山忠久 藤井聡太 菅井竜也
10 稲葉陽 菅井竜也 千田翔太 斎藤慎太郎 深浦康市
順位 2017年 2016年 2015年 2014年 2013年
1 渡辺明 羽生善治 羽生善治 羽生善治 渡辺明
2 佐藤天彦 渡辺明 糸谷哲郎 森内俊之 羽生善治
3 羽生善治 佐藤天彦 渡辺明 渡辺明 森内俊之
4 久保利明 糸谷哲郎 森内俊之 郷田真隆 郷田真隆
5 丸山忠久 山崎隆之 行方尚史 豊島将之 丸山忠久
6 稲葉陽 郷田真隆 佐藤天彦 行方尚史 佐藤康光
7 菅井竜也 豊島将之 郷田真隆 三浦弘行 行方尚史
8 中村太地 丸山忠久 豊島将之 深浦康市 谷川浩司
9 松尾歩 三浦弘行 深浦康市 佐藤康光 久保利明
10 佐藤康光 深浦康市 広瀬章人 木村一基 三浦弘行

(敬称略。出所:日本将棋連盟公式サイトをもとに集計)

 

この10年間だけの集計では、渡辺明九段が7億1,373万円、羽生善治九段が6億2,178万円となります。

 

1位の棋士の対局料・獲得賞金額(過去10年)

1位棋士 1位金額(万円) TOP10合計(万円) 1位割合(TOP10比)
2022 藤井聡太 12,205 40,674 30.0%
2021 渡辺 明 8,194 41,457 19.8%
2020 豊島将之 10,645 41,972 25.4%
2019 豊島将之 7,157 42,382 16.9%
2018 羽生善治 7,552 38,203 19.8%
2017 渡辺 明 7,534 37,046 20.3%
2016 羽生善治 9,150 40,744 22.5%
2015 羽生善治 11,900 40,104 29.7%
2014 羽生善治 11,499 40,233 28.6%
2013 渡辺 明 10,255 39,184 26.2%

「TOP10合計」は上位10棋士の対局料・獲得賞金額の合計。

八冠達成前の2022年度の段階で藤井聡太竜王が上位10棋士の対局料・獲得賞金合計の30%を占めています。
2023年度はさらにアップするので、どこまで行くのか注目です。