藤井聡太八冠の年収をプロ野球選手と比べると誰と同じぐらい?

藤井聡太八冠の年収、プロ野球選手だと…

藤井聡太八冠の年収(2023年対局料・獲得賞金)は約1.8億円

2023年の獲得賞金・対局料ベスト10が発表されました。1位はもちろん藤井聡太八冠で1億8,634万円
2位の渡辺明九段(4,562万円)とは4倍以上の差があります。

10位までの獲得賞金・対局料の合計は4億1,947万円で、このうちの44.4%(1億8,634万円)を藤井八冠が占めています。

 

1位 藤井聡太 竜王・名人 1億8,634万円
2位 渡辺明九段 4,562万円
3位 永瀬拓矢九段 3,509万円
4位 広瀬章人九段 3,066万円
5位 羽生善治九段 2,604万円
6位 豊島将之九段 2,223万円
7位 菅井竜也八段 1,959万円
8位 佐々木大地七段 1,881万円
9位 稲葉陽八段 1,781万円
10位 伊藤匠七段 1,728万円

(データ出所「日本将棋連盟サイト」)

 

藤井聡太の年収をタメのプロ野球選手と比較

2002年7月19日生まれの藤井聡太八冠と同年齢のプロ野球選手には山下舜平大(オリックス、2002年7月16日生まれ)、橋宏斗(中日、2002年8月9日生まれ)がいます。二人とも日本の将来のエースと言われている逸材ですね。

 

この2人と藤井聡太八冠の年収を比べてみました。

藤井聡太 山下舜平大 橋宏斗
2024(22歳) 4,000 6,300
2023(21歳) 18,634 700 3,500
2022(20歳) 12,205 700 1,400
2021(19歳) 6,996 700 1,600

単位は万円。山下舜平大、橋宏斗は推定年俸。

高卒でプロ入りした二人に対し、中学生でプロデビューした藤井聡太八冠のほうがプロとしての年数が長いので金額も多くなりますが、同年代と言うことではやはりかなり多いですね。

 

ちなみに、大谷翔平と同年齢のときで比べてみると、こうなります。

藤井聡太 大谷翔平
19歳 6,996 1,500
20歳 12,205 3,000
21歳 18,634 10,000
22歳 20,000

単位は万円。山下舜平大、大谷翔平は推定年俸。

大谷は21歳で1億円、22歳で2億円に達しています。プロ野球選手は一気に上がりますからね。一方、藤井聡太八冠は21歳で約2億円。八冠を達成してこの金額ですから、ここから大幅に上がることは考えられません。

 

藤井聡太八冠の年収(2022年)を他の競技と比較

棋士の主な収入である獲得賞金・対局料は年間ランキングが毎年発表されています。
2022年度の1位は、藤井聡太八冠で獲得賞金・対局料の合計は1億2,205万円。

 

ここにはCM出演料などは含まれないので、これが年収というわけではないのですが、庶民から見れば高額であることは間違いありませんよね。ただ、ほかの競技などと比べるとどうなのでしょうか?調べてみました。

 

竜王戦の4,400万円が最高賞金

タイトル戦の中で最も優勝賞金が高額なのは竜王戦で4,400万円となっています。

 

プロ野球の山本由伸投手は年俸6億5000万円(推定)

高収入のスポーツ選手として馴染があるのはプロ野球選手ですね(契約更改もニュースになりますし)。
プロ野球の年俸(2023年)1位はオリックスの山本由伸投手で6億5000万円(以下すべて推定)。

 

大リーグと比べちゃうと少ないのでしょうが、日本のプロ野球でも、ここまでもらえる時代になりました。

 

牧(DeNA)、西川(広島)、島内(楽天)が藤井聡太と同じ

藤井聡太八冠の約1億2000万円という金額は、プロ野球選手の年俸だと牧秀悟三嶋一輝桑原将志(DeNA)、西川龍馬(広島)、福田秀平(ロッテ)、島内宏明(楽天)と同じです(いずれも推定年俸1億2000万円)。

 

けっこう、渋い選手が来ましたね。
プロ野球を見ている人なら知っていますが、野球を見ない人はピンと来ないかもしれません。

 

ちなみに、ヤクルトの村上宗隆選手(23歳)は6億円です。

 

プロ野球選手のほうが現役期間が短いので、一年単位で比べるとこうなるんですね。藤井聡太八冠は、あと20年以上(30年以上?もっと?)は余裕で稼げるでしょうが、プロ野球選手だとそうはいきません。その差でしょうね。

 

スポーツ選手でも、比較的現役期間が長い競馬の騎手でくらべてみました。

 

JRAの川田将雅騎手は年収1億5,785万円(2022年推計)

JRA(日本中央競馬会)の騎手の年収も計算してみました。騎手は獲得賞金の5%が取り分となるので、2022年の獲得賞金で計算するとトップは川田将雅騎手で1億5,785万円。藤井八冠より多いですね。

 

藤井聡太八冠の年収に近いのは横山武史(24歳)騎手の1億1,700万円で、この金額は騎手の中では3位になります。
若いうちから長い期間、稼げるという点で騎手と棋士は共通してますね。

 

 

ただ、最初にも記載しましたが藤井聡太八冠の1億2,205万円という数字は獲得賞金・対局料のみの金額です。
CM出演料などは含まれていないので、実際の年収はもっと高額なのは言うまでもありません。

 

藤井聡太八冠の総獲得賞金額はすでに4億円超

金額が公表される対局料・獲得賞金ベスト10に入った2019年以降の藤井八冠の対局料・獲得賞金額を見ると、2023年までで合計4億4,497万円となっています。

 

対局料・獲得賞金(万円) 累計 順位
2023 18,634 44,497 1位
2022 12,205 25,583 1位
2021 6,996 13,685 3位
2020 4,554 6,662 4位
2019 2,108 2,108 9位

参考)過去10年の棋士の年収ランキング

過去10年の棋士の年収(対局料・獲得賞金)ランキングはこうなっています。この中で年収1億円を超えたのは、藤井聡太(2022)、豊島将之(2020)、羽生善治(2015,2014)、渡辺明(2013)です。

順位 2022年 2021年 2020年 2019年 2018年
1 藤井聡太 渡辺明 豊島将之 豊島将之 羽生善治
2 渡辺明 豊島将之 渡辺明 広瀬章人 佐藤天彦
3 豊島将之 藤井聡太 永瀬拓矢 渡辺明 渡辺明
4 永瀬拓矢 永瀬拓矢 藤井聡太 永瀬拓矢 豊島将之
5 斎藤慎太郎 羽生善治 広瀬章人 羽生善治 広瀬章人
6 広瀬章人 斎藤慎太郎 羽生善治 佐藤天彦 高見泰地
7 菅井竜也 木村一基 久保利明 木村一基 久保利明
8 佐藤天彦 糸谷哲郎 木村一基 久保利明 斎藤慎太郎
9 山崎隆之 稲葉陽 丸山忠久 藤井聡太 菅井竜也
10 稲葉陽 菅井竜也 千田翔太 斎藤慎太郎 深浦康市
順位 2017年 2016年 2015年 2014年 2013年
1 渡辺明 羽生善治 羽生善治 羽生善治 渡辺明
2 佐藤天彦 渡辺明 糸谷哲郎 森内俊之 羽生善治
3 羽生善治 佐藤天彦 渡辺明 渡辺明 森内俊之
4 久保利明 糸谷哲郎 森内俊之 郷田真隆 郷田真隆
5 丸山忠久 山崎隆之 行方尚史 豊島将之 丸山忠久
6 稲葉陽 郷田真隆 佐藤天彦 行方尚史 佐藤康光
7 菅井竜也 豊島将之 郷田真隆 三浦弘行 行方尚史
8 中村太地 丸山忠久 豊島将之 深浦康市 谷川浩司
9 松尾歩 三浦弘行 深浦康市 佐藤康光 久保利明
10 佐藤康光 深浦康市 広瀬章人 木村一基 三浦弘行

(敬称略。出所:日本将棋連盟公式サイトをもとに集計)

 

この10年間だけの集計では、渡辺明九段が7億1,373万円、羽生善治九段が6億2,178万円となります。

 

1位の棋士の対局料・獲得賞金額(過去10年)

1位棋士 1位金額(万円) TOP10合計(万円) 1位割合(TOP10比)
2022 藤井聡太 12,205 40,674 30.0%
2021 渡辺 明 8,194 41,457 19.8%
2020 豊島将之 10,645 41,972 25.4%
2019 豊島将之 7,157 42,382 16.9%
2018 羽生善治 7,552 38,203 19.8%
2017 渡辺 明 7,534 37,046 20.3%
2016 羽生善治 9,150 40,744 22.5%
2015 羽生善治 11,900 40,104 29.7%
2014 羽生善治 11,499 40,233 28.6%
2013 渡辺 明 10,255 39,184 26.2%

「TOP10合計」は上位10棋士の対局料・獲得賞金額の合計。

八冠達成前の2022年度の段階で藤井聡太竜王が上位10棋士の対局料・獲得賞金合計の30%を占めています。
2023年度はさらにアップするので、どこまで行くのか注目です。