
羽生善治七冠が誕生したのは1996年2月14日。
七冠達成後のタイトル戦では、3つ目のタイトル戦で防衛に失敗し六冠となりました。
羽生善治七冠だった期間は167日間でした。
藤井聡太八冠の今後のタイトル戦は、竜王戦(10月〜対伊藤匠七段)、王将戦(24年1月〜)、棋王戦(2月〜)、名人戦(4月〜)、叡王戦(4月〜)、棋聖戦(6月〜)、王位戦(7月〜)、王座戦(8月〜)の予定となっています。
藤井八冠はここまでタイトルを失ったことがないばかりでなく、タイトル戦での連敗すらありません。八冠がしばらく続きそうな気がしますが、どうなるのでしょうか。
羽生七冠からタイトルを奪ったのは新鋭の三浦弘行五段(当時)でした。
(実は三浦弘行九段がタイトルを獲得したのはこのときだけ)
絶対王者からタイトルを奪うには4勝が必要な7番勝負よりも3勝でタイトル獲得となる5番勝負のほうにチャンスがありそうです。タイトル戦で5番勝負なのは、棋王戦、叡王戦、棋聖戦、王座戦(今後タイトル戦がある順)。
5番勝負のタイトル戦に新鋭棋士が出てきたら歴史が変わるかもしれません。
日程 | 対局場 | 場所 | 藤井竜王・名人の結果 | |
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第1局 | 10月6-7日(金土) | セルリアンタワー能楽堂 | 東京都渋谷区 | 〇(後手番で勝ち) |
第2局 | 10月17-18日(火水) | 仁和寺 | 京都府京都市 | 〇(先手番で勝ち) |
第3局 | 10月25-26日(水木) | 旧安川邸 | 福岡県北九州市 | 〇(後手番で勝ち) |
第4局 | 11月10-11日(金土) | 銀鱗荘 | 北海道小樽市 | |
第5局 | 11月27-28日(月火) | ことひら温泉琴参閣 | 香川県琴平町 | |
第6局 | 12月6-7日(水木) | 旧本郷家住宅 | 秋田県大仙市 | |
第7局 | 12月13-14日(水木) | 常磐ホテル | 山梨県甲府市 |
10月11日に行われた王座戦第4局に勝利し、王座のタイトルを獲得した藤井聡太七冠がついに八冠となりました。
次の注目は、だれが藤井聡太八冠からタイトルを奪うのか。
まずは、竜王戦で伊藤匠七段が挑戦中です。
いよいよ決戦!
藤井聡太「八冠」誕生なるかで注目の王座戦第4局は10月11日(水)に永瀬王座の先手番で行われます。挑戦者の藤井竜王・名人が勝てば五番勝負で3勝1敗となりタイトル獲得。前人未到の八冠達成です。
9月27日に行われた王座戦第3局は藤井聡太竜王・名人が終盤に逆転して勝利。
これで藤井聡太竜王・名人の2勝1敗となり、八冠まであと1勝となりました。
次局(第4局)は10月11日(水)に行われます。
第4局(先手番は永瀬王座)で、藤井竜王・名人が勝つと八冠達成となります。
10月からは防衛戦となる竜王戦(伊藤匠七段)も始まりました。
藤井竜王・名人にとってはダブルタイトルマッチとなります。
3勝1敗で挑戦者の藤井聡太竜王・名人が王座を獲得。
日程 | 対局場 | 場所 | 藤井竜王・名人の結果 | |
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第1局 | 8月31日(木) | 元湯・陣屋 | 神奈川県秦野市 | ●(先手番で負け) |
第2局 | 9月12日(火) | ホテルオークラ神戸 | 兵庫県神戸市 | 〇(後手番で勝ち) |
第3局 | 9月27日(水) | 名古屋マリオットアソシアホテル | 愛知県名古屋市 | 〇(先手番で勝ち) |
第4局 | 10月11日(水) | ウェスティン都ホテル京都 | 京都府京都市 | 〇(後手番で勝ち) |
これまでタイトル八冠を達成した棋士はいません。タイトルが7つだった時代には、羽生善治九段が七冠(独占)を達成したことがあります。
永瀬王座は現在、連続4期王座を獲得していて、今期のタイトル戦で防衛に成功すれば「連続5期」となり、「名誉王座」の称号を得られます。
王座の永世称号は名誉王座で、条件は「連続5期」もしくは「通算10期以上」のタイトル保持です。
これまで名誉王座の称号を得ているのは、永世七冠の羽生九段と引退している中原誠十六世名人の二人だけです。
藤井聡太竜王・名人が8月4日(金)に行われた豊島将之九段との王座戦挑戦者決定戦に勝ち、八冠目となる王座(永瀬拓矢)への挑戦権を獲得しました。
王座戦の決勝トーナメントでは、2回戦で村田顕弘六段の村田システムに苦戦したものの最後に大逆転。豊島九段との挑戦者決定戦でも終盤に形勢が二転三転しましたが、勝ち切って挑戦権を獲得しました。
1回戦 | 中川大輔八段に勝利 |
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2回戦 | 村田顕弘六段に勝利 |
準決勝 | 羽生善治九段に勝利 |
決勝 | 豊島将之九段に勝利 |
タイトル | タイトル保持者 | 日程 | 備考 |
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王座 | 永瀬拓矢 | 9月〜(五番勝負) | 第3局までで藤井聡太竜王・名人が2勝1敗 |
竜王 | 藤井聡太 | 10月〜(七番勝負) | 伊藤匠七段が挑戦権獲得 |
王将 | 藤井聡太 | 1月〜(七番勝負) | |
棋王 | 藤井聡太 | 2月〜(五番勝負) | |
叡王 | 藤井聡太 | 3勝1敗でタイトル防衛(挑戦者 菅井竜也八段) | |
名人 | 藤井聡太 | 4勝1敗で渡辺名人からタイトル獲得(七冠達成) | |
棋聖 | 藤井聡太 | 3勝1敗でタイトル防衛(挑戦者 佐々木大地七段) | |
王位 | 藤井聡太 | 4勝1敗でタイトル防衛(挑戦者 佐々木大地七段) |
八冠となれば史上初です。
(羽生九段の七冠達成時にはタイトルが7つのみ)
王位戦を防衛していれば9月に始まる王座戦が八冠挑戦となります。
ただし、王座戦は藤井竜王も挑戦者決定戦を勝ち抜いて、挑戦権を獲得しなければなりません。
挑戦者決定戦はトーナメントなので、負けたら終わり(棋王戦のような敗者復活システムはありません)。
ここは負けられない戦いとなります。
5月31日-6月1日に行われた名人戦第5局で勝利し、4勝1敗で名人位を獲得。これで史上最年少七冠となりました。
史上最年少での七冠達成ですが、そもそも七冠を達成したのは羽生善治九段しかいません。そして八冠となると前人未到の領域になります。ついに、「森林限界超え」ですかね。
3月19日に行われた棋王戦第4局で藤井聡太竜王が渡辺明棋王に勝ち、3勝1敗で期王位を獲得しました。
これで六冠達成です。
七冠もスゴイですが、すでにタイトル通算17期というのもスゴイ記録です。
年月 | タイトル | 相手 | 結果 | タイトル通算 | |
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2020/07 | 棋聖 | 渡辺明棋聖 | 〇3-1 | 獲得(初) | 1期 |
2020/08 | 王位 | 木村一基王位 | 〇4-1 | 獲得(二冠) | 2期 |
2021/07 | 棋聖 | 渡辺明名人 | 〇3-0 | 防衛 | 3期 |
2021/08 | 王位 | 豊島将之竜王 | 〇4-1 | 防衛 | 4期 |
2021/09 | 叡王 | 豊島将之叡王 | 〇3-2 | 獲得(三冠) | 5期 |
2021/11 | 竜王 | 豊島将之竜王 | 〇4-0 | 獲得(四冠) | 6期 |
2022/02 | 王将 | 渡辺明王将 | 〇4-0 | 獲得(五冠) | 7期 |
2022/05 | 叡王 | 出口若武六段 | 〇3-0(1千) | 防衛 | 8期 |
2022/07 | 棋聖 | 永瀬拓矢王座 | 〇3-1(2千) | 防衛 | 9期 |
2022/09 | 王位 | 豊島将之九段 | 〇4-1 | 防衛 | 10期 |
2022/12 | 竜王 | 広瀬章人八段 | 〇4-2 | 防衛 | 11期 |
2023/03 | 王将 | 羽生善治九段 | 〇4-2 | 防衛 | 12期 |
2023/03 | 棋王 | 渡辺明棋王 | 〇3-1 | 獲得(六冠) | 13期 |
2023/05 | 叡王 | 菅井竜也八段 | 〇3-1(2千) | 防衛 | 14期 |
2023/06 | 名人 | 渡辺明名人 | 〇4-1 | 獲得(七冠) | 15期 |
2023/07 | 棋聖 | 佐々木大地七段 | 〇3-1 | 防衛 | 16期 |
2023/08 | 王位 | 佐々木大地七段 | 〇4-1 | 防衛 | 17期 |
年月は決着局の年月
年月 | 年齢 | 出来事 |
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2020年7月 | 17歳 | 初タイトルを獲得(対渡辺明棋聖) |
2020年8月 | 18歳 | 王位を獲得し、二冠に(対木村一基王位) |
2021年9月 | 19歳 | 叡王を獲得し、三冠に(対豊島将之叡王) |
2021年11月 | 19歳 | 竜王を獲得し、四冠に(対豊島将之竜王) |
2022年2月 | 19歳 | 王将を獲得し、五冠に(対渡辺明王将) |
2023年3月 | 20歳 | 棋王を獲得し、六冠に(対渡辺明棋王) |
2023年6月 | 20歳 | 名人を獲得し、七冠に(対渡辺明名人) |
初タイトル獲得は2020年7月で、そこから3年あまりで八冠に手が届くところまで来ました。