
将棋界には全部で8つのタイトルがあり、タイトルにより対局の持ち時間や挑戦者の決定方法などが異なっています。一覧で見るとこうなります。
タイトル | タイトル戦 | 持ち時間 | 挑戦者決定最終ステージ |
---|---|---|---|
竜王戦 | 七番勝負 | 8時間(二日制) | 【11名】決勝トーナメント |
名人戦 | 七番勝負 | 9時間(二日制) | 【10名】A級順位戦 |
王位戦 | 七番勝負 | 8時間(二日制) | 【12名】挑戦者決定リーグ(紅白) |
王座戦 | 五番勝負 | 5時間(一日制) | 【16名】挑戦者決定トーナメント |
棋王戦 | 五番勝負 | 4時間(一日制) | 【32名】挑戦者決定トーナメント |
叡王戦 | 五番勝負 | 4時間(一日制) | 【16名】本戦トーナメント |
王将戦 | 七番勝負 | 8時間(二日制) | 【7名】挑戦者決定リーグ戦 |
棋聖戦 | 五番勝負 | 4時間(一日制) | 【16名】決勝トーナメント |
タイトル戦が七番勝負となっているのが竜王戦、名人戦、王位戦、王将戦で、五番勝負なのが王座戦、棋王戦、叡王戦、棋聖戦です。
同じ七番勝負、五番勝負の中でも持ち時間が微妙に異なります。名人戦は9時間(二日制のほかの棋戦は8時間)、王座戦は5時間(一日制のほかの棋戦は4時間)と長く、夕食休憩後にも熱戦が続く傾向にあります。
棋戦ごとに大きく異なるのが挑戦者を決める方法です。一次予選、二次予選などがあり最終ステージでの決定戦となるのですが、この最終ステージがリーグ戦形式のものとトーナメント形式のものがあります。
最終ステージに進める棋士が最も少ないのが王将戦で、7名による総当たりのリーグ戦が行われます。このリーグ戦は史上最強のリーグ戦とも呼ばれています。
一方、名人戦の挑戦者決定は順位戦で行われます。
この順位戦は上からA級、B級1組、B級2組、C級1組、C級2組とクラスがわかれていて、一年間をかけて、クラスの中でリーグ戦を行います。名人位に挑戦できるのはA級での優勝者。
このため、どれだけ勝ち続けてもB級1組以下にいる棋士は、その年に名人に挑戦することが出来ません。これが他の棋戦にはない名人戦ならではの特徴となっています。