藤井聡太「永世棋聖」誕生!ほかの永世称号獲得時期は?

藤井聡太「永世棋聖」まであと1勝

藤井聡太竜王・名人の初の永世称号獲得

藤井聡太竜王・名人が自身にとって初となる永世称号となる永世棋聖を獲得しました。

永世称号を名乗るのは引退後。

 


本人としては「一局一局を大切にし、将棋の内容を高める」というのが目標なのでしょうが、見ているほうとしてはわかりやすい目標がほしいですよね。そこで、注目なのが永世称号です。

 

藤井聡太「七冠」の次の目標「永世称号」とは

将棋では、タイトルを一定の回数獲得すると永世称号というものが与えられます。

永世(名誉)称号 条件 保持者(2024年7月時点)
永世竜王 連続5期または通算7期 渡辺明、羽生善治
永世名人 通算5期 木村義雄、大山康晴、中原誠、谷川浩司、森内俊之、羽生善治
永世王位 連続5期または通算10期 大山康晴、中原誠、羽生善治
永世叡王 通算5期 なし
名誉王座 連続5期または通算10期 中原誠、羽生善治
永世棋王 連続5期 羽生善治、渡辺明
永世王将 通算10期 大山康晴、羽生善治
永世棋聖 通算5期 大山康晴、中原誠、米長邦雄、羽生善治、佐藤康光、藤井聡太

(補足)八大タイトルのうち王座だけが永世ではなく「名誉」となります。

この永世称号は棋士が引退後に名乗るもので、これまでに永世称号を獲得した棋士は上の表のように数えるほどしかいません(羽生九段は永世称号を7つ持っている永世七冠)。

 

谷川浩司十七世名人

谷川浩司九段は60歳を迎えたことし、特例(これまでの実績と将棋界への貢献を考慮)として現役のまま十七世名人を襲名することになりました。

 

藤井聡太七冠の永世称号への進捗状況は次のようになっています。

永世(名誉)称号 条件 藤井八冠の状況 最短での獲得
永世棋聖 通算5期 連続4期(今期防衛で達成 2024年度(達成)
永世王位 連続5期または通算10期 連続4期(今期防衛で達成 2024年度
永世叡王 通算5期 連続3期(あと2期) 2026年度
永世竜王 連続5期または通算7期 連続3期(あと連続2期) 2025年度
永世棋王 連続5期 連続2期(あと連続3期) 2026年度
永世名人 通算5期 連続1期(あと連続4期) 2027年度
名誉王座 連続5期または通算10期 連続1期(あと連続4期) 2028年度
永世王将 通算10期 連続3期(あと7期) 2031年度

 

2024年度に早くも2つの永世称号獲得のチャンスが来ます。
永世棋聖永世王位です。藤井竜王・名人が初めて獲得したタイトルが棋聖で、その次に獲得したのが王位でした。

 

棋聖と王位の獲得は2020年で、これまでタイトルを連続で防衛。
防衛に成功すれば、タイトル5期目(連続)となり、「永世棋聖」「永世王位」の獲得となります。

 

永世棋聖のかかる棋聖戦は6月開幕

藤井八冠にとって初の永世称号となる永世棋聖がかかった棋聖戦5番勝負は6月6日(木)に開幕します。挑戦者は山崎隆之八段。山崎八段は15年ぶりのタイトル戦登場です。

 

一般棋戦のグランドスラムはすでに達成

将棋のプロの公式戦にはタイトル戦以外に一般棋戦と呼ばれるものがあります。
これは挑戦者がタイトル保持者に挑むタイトル戦とはちがい、年度ごとに優勝棋士を決める棋戦です。

四大一般棋戦

朝日杯将棋オープン戦、銀河戦、NHK杯戦、将棋日本シリーズ

同一年度に四大一般棋戦のすべてで優勝することをグランドスラムというのですが、藤井八冠は2022年度にグランドスラムを達成しています(史上初)。

 

このため日本将棋連盟公式サイト内の棋戦情報というページには現在のタイトルホルダーと一般棋戦の優勝者の写真が掲載されているのですが、ここが藤井聡太八冠の写真だらけになっています。これも史上初の快挙です。