2024年度竜王戦第3局終了時点までの藤井聡太竜王・名人のタイトル戦全成績をまとめました。叡王戦(対伊藤匠七段)ではじめてタイトルを失ったものの通算成績ではタイトル戦の勝率8割超をキープしています。
2021年の棋聖戦でタイトルを防衛したことで、「タイトル3期獲得」の条件により藤井聡太二冠が九段に昇段しました。18歳11カ月での九段昇段は最年少記録。
これまでの記録は渡辺明名人が持つ21歳7カ月だったので、大幅な記録更新となりました。
ここで、四強棋士の昇段年齢を比較してみました。
渡辺明 | 豊島将之 | 永瀬拓矢 | 藤井聡太 | |
---|---|---|---|---|
プロ入り | 15歳11カ月 | 16歳11カ月 | 17歳 0カ月 | 14歳 2カ月 |
五段 | 18歳11カ月 | 19歳 0カ月 | 19歳 7カ月 | 15歳 6カ月 |
六段 | 20歳 5カ月 | 20歳 6カ月 | 20歳 9カ月 | 15歳 6カ月 |
七段 | 21歳 5カ月 | 21歳11カ月 | 25歳 2カ月 | 15歳 9カ月 |
八段 | 21歳 6カ月 | 26歳10カ月 | 27歳 0カ月 | 18歳 1カ月 |
九段 | 21歳 7カ月 | 29歳 0カ月 | 28歳 1カ月 | 18歳 7カ月 |
(最年少記録)
プロ入り(四段)から八段まで五段を除いて最年少記録を持っているのが藤井二冠です。
藤井二冠と比べると豊島竜王や永瀬王座は時間がかかっているように思えてしまいますが、全棋士の中で見れば20代で九段というのは異例の早さです。
さらに、レジェンドと呼ばれる棋士の昇段年齢も調べてみました。
羽生善治 | 谷川浩司 | 加藤一二三 | |
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プロ入り | 15歳 2カ月 | 14歳 8カ月 | 14歳 7カ月 |
五段 | 17歳 6カ月 | 16歳11カ月 | 15歳 3カ月 |
六段 | 19歳 0カ月 | 17歳11カ月 | 16歳 3カ月 |
七段 | 20歳 0カ月 | 18歳11カ月 | 17歳 3カ月 |
八段 | 22歳 6カ月 | 19歳11カ月 | 18歳 3カ月 |
九段 | 23歳 6カ月 | 21歳11カ月 | 33歳10カ月 |
(最年少記録)
昇段条件は時代により変わってきているので単純に比較はできないのですが、レジェンド棋士と比較しても藤井二冠の早さは際立っています。
ただ、そんな中で最年少五段記録は「ひふみん」こと加藤一二三九段(引退)による15歳 3カ月で、これは藤井二冠よりも3カ月早いんですね。さすが、「神武以来の天才」です。
プロ入りから昇段までの年月を比較したのがこちら。
渡辺明 | 豊島将之 | 永瀬拓矢 | 藤井聡太 | |
---|---|---|---|---|
プロ入り | 15歳11カ月 | 16歳11カ月 | 17歳 0カ月 | 14歳 2カ月 |
五段 | 3年 0カ月 | 2年 1カ月 | 2年 6カ月 | 1年 4カ月 |
六段 | 4年 6カ月 | 3年 7カ月 | 3年 8カ月 | 1年 4カ月 |
七段 | 5年 6カ月 | 5年 0カ月 | 8年 1カ月 | 1年 7カ月 |
八段 | 5年 7カ月 | 9年11カ月 | 10年 0カ月 | 3年10カ月 |
九段 | 5年 7カ月 | 12年 1カ月 | 11年 0カ月 | 4年 4カ月 |
やはり藤井二冠が圧倒的なスピードで昇段しているのがわかります。
羽生善治 | 谷川浩司 | 加藤一二三 | |
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プロ入り | 15歳 2カ月 | 14歳 8カ月 | 14歳 7カ月 |
五段 | 2年 3カ月 | 2年 3カ月 | 0年 8カ月 |
六段 | 3年 9カ月 | 3年 3カ月 | 1年 8カ月 |
七段 | 4年 9カ月 | 4年 3カ月 | 2年 8カ月 |
八段 | 7年 3カ月 | 5年 3カ月 | 3年 8カ月 |
九段 | 8年 3カ月 | 7年 3カ月 | 19年 3カ月 |
レジェンド棋士の中でも「神武以来の天才」のスピードが目立ちますね。九段への昇段は時間がかかったものの、プロ入りから3年 8カ月で八段まで駆け上がってます。
最年少記録が更新されると、昔の記録にスポットが当たり、その偉大さにあらためて気づきます。藤井二冠の活躍は「ひふみん」のスゴさを再認識するいい機会ですね。