
王位戦で藤井vs羽生のドリームマッチが再び行われる可能性が高まってきました。
王位戦挑戦者決定リーグ紅組で羽生善治九段が優勝。
白組優勝の佐々木大地七段との挑戦者決定戦(5/18)に勝利すれば、藤井王位への挑戦権獲得となります。
藤井聡太vs羽生善治のドリームマッチとなった第72期ASLOK杯王将戦七番勝負は4勝2敗で藤井王将がタイトルを防衛しました。将棋ファンにとって夢のような時間でしたね。
日程 | 先手 | 後手 | 戦型 | |
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第1局 | 1月8-9日(日祝) | ○藤井聡太王将 | ●羽生善治九段 | 一手損角換わり |
第2局 | 1月21-22日(土日) | ○羽生善治九段 | ●藤井聡太王将 | 相掛かり |
第3局 | 1月28-29日(土日) | ○藤井聡太王将 | ●羽生善治九段 | 後手雁木 |
第4局 | 2月9-10日(木金) | ○羽生善治九段 | ●藤井聡太王将 | 角換わり(腰掛け銀) |
第5局 | 2月25-26日(土日) | ○藤井聡太王将 | ●羽生善治九段 | 横歩取り |
第6局 | 3月11-12日(土日) | ●羽生善治九段 | ○藤井聡太王将 | 角換わり(早繰り銀) |
第2局が将棋大賞(2023年)の名局賞に選ばれています。
1970年生まれの羽生善治九段と2002年生まれの藤井聡太五冠との年齢差は32歳。
プロ野球選手で32歳差というと、野茂英雄投手(1968年生まれ)と村上宗隆選手(2000年生まれ)に相当します。
(野茂−村上ペアが羽生−藤井ペアの2歳上)
野茂と村上の対決。
ドリーム中のドリームマッチですよね。
それが、将棋界では実現したんです!
しかも、テレビの企画とかでなくガチのタイトル戦で!
公式戦での二人の対局はすでにありますが、タイトル戦は初。
この時代に生きてて良かった〜。
羽生vs藤井のタイトル戦は年明けからスタート。
前哨戦として二人の天才を比べてみました。
略歴 | 羽生善治 | 藤井聡太 |
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誕生日 | 1970年9月27日 | 2002年7月19日 |
奨励会入会 | 12歳 | 10歳 |
四段昇段 | 15歳 | 14歳 |
初タイトル獲得 | 19歳3か月 | 17歳11か月 |
タイトル独占 | 25歳(七冠) | ??歳(八冠) |
ともに中学生棋士としてデビューして、10代のうちにタイトルを獲得しています。
羽生善治九段と藤井聡太五冠のタイトル獲得履歴を一覧表にしてみました。
棋聖戦は1994年度までは前期後期制。
羽生九段のスゴさがわかる表になりました。タイトル獲得99期はとてつもない記録ですね。
「羽生善治」で表が埋め尽くされています。
一方の藤井聡太五冠も11期、これから表を埋め尽くす感じがしています。
あらためて上記のタイトル獲得者一覧表を見てみると、2018年-2019年を境にして羽生九段と藤井五冠が分かれているんですね。2018年はタイトル戦国時代とも呼ばれ8大タイトルを8人の棋士で分け合っていました。
翌2019年には豊島将之竜王・棋聖が誕生し、豊島時代到来かと思われたところで、藤井聡太棋聖が誕生したのが2020年でした。
タイトル戦の舞台から遠ざかり、順位戦A級からも陥落したことで限界説がささやかれている羽生九段ですが、過去にも限界説から復活しています。例えば、2011年度は名人戦と王座戦で敗れ2冠を失ったことで限界説が一部で言われましたが、2014年度に4冠に返り咲いています。
2023年1月に開幕する王将戦で羽生vs藤井のタイトル戦が実現することになりました。
タイトルホルダーが藤井王将で挑戦者が羽生九段という図式。こんなパターンがあるんですね。
しかも、羽生九段はタイトル獲得通算100期がかかっています。
最高の舞台が整いましたね。
二人のこれまでの対戦成績(公式戦)は藤井竜王の7勝1敗。
くわしくみてみると、こうなります。
対局日 | 棋戦 | 持ち時間 | 勝者 | 戦型 |
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2018年 2月17日 | 朝日杯 準決勝 | 40分 | 藤井聡太五段(先手) | 矢倉 |
2019年10月21日 | 王将戦 挑決L | 4時間 | 藤井聡太七段(後手) | 相掛かり |
2020年 2月18日 | 王位戦 挑決L | 4時間 | 藤井聡太七段(先手) | 角換わり |
2020年 7月 4日 | 銀河戦 本戦T | 15分 | 藤井聡太七段(先手) | 三間飛車 |
2020年 9月22日 | 王将戦 挑決L | 4時間 | 羽生善治九段(後手) | 横歩取り |
2021年11月 9日 | 王将戦 挑決L | 4時間 | 藤井聡太三冠(後手) | 矢倉 |
2022年 9月23日 | JT日本シリーズ | 10分 | 藤井聡太竜王(先手) | 横歩取り |
2022年12月 8日 | 棋王戦 挑決T | 4時間 | 藤井聡太竜王(後手) | 角換わり |
羽生九段が藤井竜王(当時は二冠)に勝った対局では戦型は横歩取り(羽生九段が後手)でした。
このほかに非公式戦で2局対局があります。
「第零期 獅子王戦 決勝戦」では、羽生九段が四間飛車(藤井システム)を採用しています。
王将戦では戦型選択にも注目です。