出るか羽生九段の藤井システム(2023王将戦見どころ)

出るか羽生九段の藤井システム(2023王将戦見どころ)

羽生九段が藤井王将相手に藤井システム!?

将棋界世紀のドリームマッチ「2023年王将戦」で注目してるのが戦型です。
藤井王将は、タイトル戦では角換わり相掛かりがほとんどですが、羽生九段がどうするのか?

 

羽生九段が後手番のときは横歩取りに誘導してきそうですが、もうひとつあるかもしれないのが藤井システムです。「藤井王将相手の藤井システム」。あながちない話ではありません。

 

非公式戦ながら「羽生vs藤井」の第1局は藤井システム

藤井王将と羽生九段は、これまで公式戦では8局の対局があります。
成績は藤井王将の7勝1敗(羽生九段の1勝は横歩取り)。

 

藤井王将が勝ち越していますが、非公式戦ながら藤井王将がプロ入り直後に行われた対局では羽生三冠(当時)が勝利しています。このときの戦型が先手羽生三冠の藤井システムでした。

2017年3月25日 第零期獅子王戦決勝戦 羽生善治三冠(先手)が藤井聡太四段(後手)に藤井システムで勝利。獅子王戦は映画「3月のライオン」公開を記念して行われた非公式戦です。

 

藤井四段相手に藤井システムって羽生三冠も魅せますよね〜。
また、羽生九段タイトル戦でも藤井システムを採用していることがあります。

 

羽生九段のタイトル戦での藤井システム

羽生九段がタイトル戦で最後に藤井システムを採用したのは2017年棋聖戦の第3局です。

 

2017年棋聖戦第3局(2017年7月1日)斎藤慎太郎七段(先手)対羽生善治棋聖(後手)で羽生棋聖が藤井システムを採用。結果は穴熊に組むことができた先手の斎藤七段が109手で勝利しています。

 

このときは敗れてしまった羽生九段ですが、その1年ほど前のタイトル戦では藤井システムで勝利しています。

 

2016年王座戦第2局(2016年9月20日)糸谷哲郎八段(先手)対羽生善治王座(後手)で羽生王座は藤井システムを用いて170手で勝利しています。

 

藤井システムの第一人者は羽生九段

藤井システムは藤井猛九段が考案したものですが、藤井猛九段自ら「藤井システムの一番の使い手は羽生さん。僕なんかより全然、うまい」と言っているほどです。

 

振り飛車党が居飛車穴熊に困っていたときに革命的な戦法として登場したのが藤井システムです。
タイトル戦が相居飛車ばかりの対局になってしまった今だからこそ、振り飛車にも光を!

 

それができるのは羽生さんだけではないでしょうか。
しかも相手は藤井王将。

 

これほど整った舞台はありません。
羽生九段が藤井王将相手に藤井システムを採用!そんな対局を見てみたいです。