将棋永世位の獲得条件と羽生永世七冠への道

将棋永世位の獲得条件と羽生永世七冠への道

将棋永世位の獲得条件と羽生永世七冠への道

2017年の竜王戦で羽生善治棋聖が竜王位を獲得すると永世竜王となり、史上初の永世七冠達成となります。そこで将棋の「永世」位の獲得条件(資格)についてまとめました。

 

永世(名誉)とは

将棋には竜王、名人などのタイトルがありますが、これはタイトル戦で勝利することで得られる称号です(将棋界のタイトルは2017年にひとつ増えて全部で8つ)。

 

このタイトルを獲得した人の中でもさらに優秀な人に与えられるのが「永世竜王」「永世名人」などの「永世」位です。いわゆる「殿堂入り」みたいなものです。

 

どのような人に「永世」位が与えられるかというとタイトル獲得の通算回数などにより決まっています(その一覧が下記となります)。

 

永世(名誉)位の獲得資格
タイトル 資格 羽生獲得年度
永世竜王 連続5期もしくは通算7期以上 ???
永世名人 通算5期以上 2008年度
永世王位 連続5期もしくは通算10期以上 1997年度
名誉王座 連続5期もしくは通算10期以上 1996年度
永世棋王 連続5期以上 1994年度
永世王将 通算10期以上 2006年度
永世棋聖 通算5期以上 1995年度

王座だけは「永世」ではなく「名誉」となります。

 

羽生善治棋聖はすでに永世六冠を達成していて、残すは永世竜王のみ。竜王位をこれまで6期獲得しているので、通算7期まで残り1期というわけです。

 

3度目の正直なるか?

羽生棋聖はこれまで2回、永世竜王に挑戦しています。
2008年度と2010年度。

 

どちらも対戦相手は今回と同じ渡辺明竜王
2008年度は7番勝負で3連勝の後に4連敗して竜王獲得を逃しています。

 

「今度こそ!」となるのでしょうか?
竜王は羽生善治が最初に獲得した将棋のタイトルです(1989年19歳時)。

 

ところが、2010年度にタイトル戦で敗れてからは挑戦者にもなれない年が続きました。

 

羽生善治竜王戦での成績(2011年度〜)

年度

成績 対戦相手

2011

決勝トーナメント1回戦敗退 橋本七段

2012

1組ランキング戦敗退 橋本七段

2013

決勝トーナメント準決勝敗退 森内名人

2014

決勝トーナメント決勝敗退 糸谷六段

2015

決勝トーナメント準決勝敗退 永瀬六段

2016

1組ランキング戦敗退 久保九段

 

久しぶりに挑戦者となったのが2017年度
永世七冠達成を見てみたいですね。