新棋戦「ABEMA地域対抗戦」が創設されることになりました。将棋で地域おこしをコンセプトにしたもので、正式名称は「ABEMA地域対抗戦 inspired by 羽生善治」。監督会議が1月6日から配信されますが、その前に仕組みを整理しておきましょう。
豊島竜王vs羽生九段の2020年竜王戦が10月9日に開幕します。「羽生九段のタイトル通算100期なるか」に注目が集まりますが、見どころはそれだけではありません。
羽生九段にとってタイトル通算100期への挑戦は今回が4回目。
過去3回の挑戦結果は次の通りでした(呼称は当時)。
いずれも2018年で羽生九段がタイトル戦に登場するのは2年ぶりとなります。
2018年竜王戦は第5局が終わった段階で羽生竜王の3勝2敗と、100期まであと1勝に迫っていたのですが、第6局、第7局で敗れてしまい、100期達成は持ち越しとなりました。
そのとき以来のタイトル戦というわけです。
羽生九段と豊島竜王は、2018年棋聖戦で対局しています。
結果は3勝2敗で豊島八段の勝利。
これが豊島八段にとっては初のタイトル獲得となりました。
その後、棋聖位は豊島将之→渡辺明→藤井聡太と移っていきます。
また、羽生九段と豊島竜王が竜王戦で対局したのは過去1局だけ。2016年竜王戦の出場者決定戦で、このときは後手番の豊島七段が羽生名人に横歩取りで勝利しています。
日程 | 対局場 | 場所 | |
---|---|---|---|
第1局 | 10月 9-10日(金土) | セルリアンタワー能楽堂 | 東京都渋谷区 |
第2局 | 10月22-23日(木金) | 亀岳林 万松寺 | 愛知県名古屋市 |
第3局 | 11月 7- 8日(土日) | 総本山仁和寺 | 京都府京都市 |
第4局 | 11月12-13日(木金) | 吉川屋 | 福島県福島市 |
第5局 | 11月26-27日(木金) | 指宿白水館 | 鹿児島県指宿市 |
第6局 | 12月 5- 6日(土日) | ホテル花月園 | 神奈川県箱根町 |
第7局 | 12月16-17日(水木) | ほほえみの宿 滝の湯 | 山形県天童市 |
愛知県(一宮市)出身の豊島竜王にとっては第2局は地元での対局となります。
一方、羽生九段にとっては第5局の指宿白水館は永世七冠を達成した対局場。
2018年の広瀬八段との竜王戦も第6局がここで行われています。
敷地内には記念碑も建てられています。
また、第7局の「ほほえみの宿 滝の湯」は竜王戦のために作られたとも言われる「竜王の間」があり、これまでも数々の名局が誕生した地でもあります。
どこで歴史が作られるのかも注目です。